痛みは祈りへ

祈りはうたへ

たった一人の人から神さまへ

信仰を貫く一人の人のうたを
少しばかり、ここに記させてください

たった一人の信仰宣言

信仰と宗教は違います
重なる面もありますが、それと同じくらい明確な違いがあります
宗教は集団を必要とするかもしれません
仲間と賛美することも、きっと素晴らしいことなのでしょう
けれど、信仰はたった一人でも貫けます
それもまた、とてつもなく純粋で
一途な神さまへの思いです

あなたが孤独なら

あなたが孤独だというなら
それは幸せなことです
神さまをより強く感じられるでしょう

あなたが寂しいというなら
それは不思議なことです
神さまがそんなに近くにおられるのに

一人の人からあなたへ

宗教ではなく信仰を
集団ではなく個人を
たった一人の信仰を大切にします

私のような人も
きっとこの世のどこかにはいるでしょう
でも探すことはしません
神さまとのお話を
あなたもひそかに
楽しんでいるのでしょうから

信仰の人

神さまは、信じるよりも、
感じるものではないでしょうか

もしあなたが
神さまのおそば近くにあると感じるなら
あなたもまた信仰の人です

当たり前のように

一人のときほど神さまを感じます
一人のときほど神さまとお話できます

神さまのことを
誰かから教えられたことはありません
当たり前のように神さまを見つめて
当たり前のように神さまをお慕いして
おかげさまで小さな頃から
孤独を感じることはありませんでした

一人と孤独は違うと知っていました
一人でいられる時間は
神さまを感じられる大切なひととき
神さまと私だけのひそやかないとま

孤独とはきっと
神さまを感じられないときでしょう
もしそんなときがきても
わたしはちっとも不安ではありません
いつでも戻れるからです
神さまから離れてしまったように思えても
それが何年、何十年であっても
神さまにとっては取るに足らない
ほんの一瞬の出来事
わたしたちの方が気にしているだけです

だから気が向いたときにでも
話しかけてごらんなさい
すぐにいらしてくださいます
いま、ばつが悪いようなら
ごくごく小さな声で
そっと呼んでごらんなさい
すぐに気がついて
必ずいらしてくださいます
消え入るような声であればあるほど
魂の叫びは大きいようで
神さまは
すぐにいらしてくださいます

心配はいりません
神さまは今日も
あなたのいちばん近くにおられます
わたしもずっと一人
神さまに話しかけています

告白

当たり前のようにある
ぬくもり

何気ない日々をいろどる
みことば

なつかしくもいとおしい
おすがた

ああきっと
わたしはあなたを愛しています

愛とはたやすい言葉ではありません
だからここだけにとどめておきます

おこがましいけれど
あなたのお役に立ちたいのです

神さまー


今日も今日とて

今日も今日とて
神さまにお話いたします
一人で乗りこえてきたこと
誰にも頼らなかったこと  
一人で決めてきたこと
押しつぶされそうな背中を
一人でさすったこと

神さまを除くなら 私は常に一人でした
怖さや不安をとめどなく抱えながら
この痛みを祈りに変えて

人それぞれ生き方があるでしょう
私はといえば
人を必要としない人になり
人に期待しない人になり
人から離れる人になり
そうすることで自他を守り
やっと修道院の塀の片隅に立てたような
そんな気持ちでおります

安寧は時の彼方はるか遠くに
まだまだあるような気がいたします
「幸い住むと…」の心境でしょうか
それが一生続くような気がいたします
なんて幸せなのでしょう
私はたった一人
神さまのおそばにおります
生きながらにして

讃美歌

讃美歌を一人で歌うのはつらいと言ったあなたへ

私なら喜んで一人で歌うと言いましょう
依り頼むのは神さまのみだからです
マザーテレサが仰ったように
すべては神さまと私との間のことで
誰かを必要とするものではありません

誰もいない平日の教会が好きでした
静寂の中の凛とした空気
アーチ型の窓から差し込む柔らかな光
神さまー

祈りの場は心が落ち着きます
神さまに向けられた
無数の方々の言葉にならない思いが
途方もない年月を経て
そんな空間を形作ってきたのでしょう
神さまへの思いを祈りと呼ぶなら
祈りだけはきっと誰もが等しく
胸の奥に抱けるものでしょう

私はマザーやあなたとは異なり
宗教を持ちませんから
仲間と分かち合う喜びを知りません
それもきっと素晴らしいことでしょう

ですが私は
ただひたすら信仰を持つ一人の人として
神さまに依り頼むだけです
その幸福もまた素晴らしいのです

痛みを知る人の何人かは、きっと今日も
讃美歌を一人で歌い続けているでしょう


一人の人が増えて

とんとおかしな話かもしれませんが
わたしはたった一人で
孤高の人の側に立っています
現実に徒党を組むのではありません
なぜって孤高の人のそばにいられるのは
神さまだけですから

わたしはただ
一人を究めようとする人の側に立って
神さまのなされようを見ていたいのです
そんなわたしもまた一人です
ほら、一人は連鎖してゆくでしょう
こうして
神さまの御業が広がってゆきます
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